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24 Nov 2011 10:31:11 pm |
建築(4) |
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インドの商業施設の省エネ
2010年から2050年にかけて中国とインドにおける建築物は年率13%以上増加をすると予測されており、これらの建築物は全て省エネ構造になる必要がある。
インド省エネ省によると2006~2010年に年間5百万平米の商業施設が建設された。ニューデリー、ムンバイ、バンガロールだけでも2百万平米の商業施設が作られた。インドの平均的商業施設ビルのエネルギー消費は150kWh/㎡/年である。
インド政府は2007年に500kW以上の契約電力以上の商業施設ビルを対象に「省エネビル基準(ECBC, Energy Conservation Building Code)」の適用を制定した。対象となる建築物は25%~40%の省エネを実施する事になっている。
インド省エネ省は商業施設ビル、オフィスビル、学校、病院など毎に省エネマニュアルを整備し建築物のオーナー、管理会社、建設会社に配布し、セミナーや講習会を開催して省エネを啓蒙している。
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Posted By : dantesforest |
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23 Nov 2011 06:46:13 am |
閑話休題 |
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中国人戦争被害者の訴訟支援に命を賭ける
昨日、NPO法人731部隊・細菌戦資料センターで長年活動をされておられる方とお話をする機会があった。731部隊の名前を聞いたことがある人もいるとは思うが、日本政府はいまだにその存在すら認めていないが、731部隊は中国で細菌兵器の開発を行い、人体実験や実際に兵器として使用した部隊である。
氏は1984年頃からピースボートの事務局の活動を通じて、東南アジアの国々で日本軍による理不尽な被害を受けた方やその家族との交流を行って来られたと言う。その後731部隊による細菌戦で家族を失った中国人被害者が日本政府を相手に起こした損害賠償訴訟の援助活動を始められている。ぼくがバブルに浮かされていた頃に、180人の中国人原告団の為にひたすら身を粉にして証拠物件を集めたり、証言を集めたりされていたと思うと頭が下がる思いで有る。
731部隊については米軍の公式文書にも細菌兵器の開発を行っていた部隊との記録が残っているとの話をされていた。つい最近も証拠となる資料が国会図書館で発見されたが、それでも日本政府は証拠が無いと認めていないと言う。
氏は還暦を過ぎたばかりであるが、最近得られた心臓病と戦いながらも、まだ10年は死ぬわけには行かないと戦いの勢いを緩める気は毛頭ないようであった。自分の命を賭けて社会正義を貫いている姿に潔さを感じ感動を覚えた。同時に、このような方の活動があってこそ本当の日中友好があると確信した。
うわべの経済活動だけの付き合いでは東南アジアの人々が日本人の起こした過ちを赦す事はないだろうと深く考えさせられた晩秋の語らいのひと時で有った。是非又お会いして話をお聞きしたい。
同センターのホームページのURL:
http://www.anti731saikinsen.net/
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Posted By : dantesforest |
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22 Nov 2011 06:59:46 am |
ファクター5の著者 |
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エルンスト・フォン・ヴァイツゼッカー
Ernst von Weizsaecker
ファクター5の著者を紹介していない事に気が付いたので紹介します。
環境学者、国連環境計画が創設した「持続可能な資源管理に関する国際パネル」共同議長。1939年スイス生まれ。フライブルグ大学(ドイツ)で生物学博士号取得。エッセン大学教授を経て75年カッセル大学初代学長に就任。国連科学技術センター所長、ヨーロッパ環境政策研究所所長、ドイツ連邦議会下院議員、環境委員会議長などを歴任。地球環境政策の第一人者として、提言を発信し続けている。著書に「地球環境政策――地球サミットから環境の21世紀へ」「ファクター4 豊かさを2倍に、資源消費を半分に」「ファクター5」等がある。WWF(世界自然保護基金)ゴールドメダル、ドイツ環境賞、ドイツ連邦十字勲章を受章。ローマクラブ会員。(出典:月刊誌潮12月号)
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21 Nov 2011 07:29:52 am |
水資源(2) |
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エネルギーに次ぐ資源枯渇問題
持続可能社会を目指す上でエネルギー問題に並んで深刻な問題は「水」である。「水の惑星」と言われる地球は無尽蔵の水を満々と湛えていると思われているが人類が利用可能な真水は70億を超える人口を養えるだけは存在しない。現在世界で12億の人々が安全な水を得る事ができない。
世界の水消費の70%は農業であるが2番目は住宅で8%を消費している。家庭の水消費は先進国程多くOECD諸国では13%で、500~800リットル/日、消費しておりこれは開発途上国の60~150リットル/日の5~8倍になり、当然省資源のターゲットは先進国に向けられる。先進国の水消費は(1)風呂・シャワー・トイレ、(2)洗濯、(3)キッチン、(4)庭の順で消費されている。
雨水を簡単な浄水器でろ過したものをタンクに溜め、中水道としてトイレ、シャワー、洗濯、庭で使う事で65%の水を節約できる。上水道の節約は単に水資源の節約に留まらず、上水道を作るために使われるエネルギーの省エネにもなりCO2排出の抑制にもつながる。
海の近くに位置する都市に降る雨は全てが雨水菅、或いは下水を経由して海に放流されているのが現状である。
3.11以降、日本では非常時の渇水対策として雨水利用が注目されており、インターネットで「雨水利用」を検索すると驚くほどの商品が有る。又、地方公共団体単位で雨水利用を行っている事も紹介されている。
11月15日のブログでも紹介したが、欧州では昔から水資源は河に頼っている為に水のリサイクルシステムが高度に発達しており、ライン河の水は10倍「ファクター10」を実現している。
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20 Nov 2011 02:17:46 pm |
持続可能社会とファクター5 |
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今日までブログを書いて見て思う事
このブログを8月15日に始め昨日で90回書いた。ワイツゼッカー博士の「ファクター5」を一人でも多くの人に知ってもらいたいとの思いで書いて来た。総合雑誌月間「潮」12月号から連載されているが、これまで日本国内でこの「ファクター5」に触れるものはぼくが知る限りこのブログ以外には無かった。
ファクター5と言う1の資源を5倍に使うと言う事でしか我々がこの地球で生き続ける事はできない。人類は産業革命以来200年間にわたって、地球の化石燃料を使い続け地下深く埋蔵されていた炭酸ガスを大気中に放出し続けてきた。その結果CO2は過去1万年の間250~270ppmで推移していたのがこの200年間で370ppmに1.37倍に増加した。これはまぎれもない事実である。最近の気象変動や地球の温度が上がっている事とCO2等の温暖化ガスの排出問題は関係性が立証されていないとするむきもあるが、ここに掲げたグラフのようにCO2と地球気候変動には関連が有ると見る方が自然であると思う。
その原因となるCO2排出源つまりエネルギーを消費しているトップ3は建築物40%、産業30%、交通22%である。これら全ての分野でのファクター5の達成は可能である。いかに人類がこれまでエネルギーの効率化について考えなかったどころか、エネルギーを大量に消費するもの=豊かなものとの幻想を持っていたと言う事が分かる。建築物が消費するエネルギーはその基本設計から考え直す事でファクター5が達成でき、その実証例は今や数限りなく有る。産業もジオポリマーセメントに代表される様な、エネルギー大量消費に頼らなない方法でセメントや鉄が作り得る事が実証されている。交通も電気自動車やハイブリッドカーに代表される交通手段と都市の車によらない交通手段によってファクター5の達成が可能である。また再生可能エネルギーもリスクの大きい原子力に頼らなくても良い風力、太陽光、地熱等が実証されている。
15年前にファクター4が出された時に「もう我々には時間が無い」と訴えていたのに拘わらず、その後に著しい変化は無かったかに見える。しかし、世界は着実に変革に歩み始めているようである。歩みの速度を速め、間に合わなくならないうちに持続可能社会を作らなければならない。
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