最大のGHG排出源
GHG(地球温暖化ガス)排出の約40%は建築物から出されており、水資源の12%を建築物が消費しており、GHG排出の最大の原因である。世界の電力消費の27.5%にあたる430万ギガワット時が住宅で消費されている。
1997年に出版したファクター4でロッキーマウンテン研究所(RMI)が省エネ住宅を紹介した。2007年に出されたIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第4次評価報告書の住宅部門では全ての対策を実施する事でファクター5の達成が可能であるとされている。この最新の報告書は10年前のファクター4の提案である住宅の基本的な構造設計によるエネルギー効率のアップが骨子となっている。
住宅の電力消費の内訳は、
1. 住居空間の暖冷房
2. 温水供給
3. 家電
4. 室内照明
5. 食品の冷蔵・冷凍
に分ける事ができ、アメリカ、欧州、中国では大きく異なる。これは、地域の気候、生活様式、歴史、国情によるので、アプローチに当たっては各国が最も効率的な方法を選択する事が重要である。
各国は既にそれぞれアプローチを始めており、英国の例を取れば、2016年以降に建築される住宅は全て「ゼロ・カーボン」である事が決められ、2050年には80%の省エネ(ファクター4)の達成を目標にすると2007年の終わりに政府が決定をしている。
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