世界一の省エネ車両、JR東日本
交通は総GHG(温暖化ガス)排出量の22%である。
電車は自動車に較べファクター5以上の高効率であるが、電車はさらに改善が可能である。
英国カーボン・トラストによると、回生制動、駆動部の軽量化、運行管理の改善による効率化、乗車率アップに依る乗客1人あたりのエネルギー消費の改善、バイオディーゼル、ハイブリッド化、燃料電池、再生可能電力のの利用でGHG排出量を抑制できるとしている。
しかし、現実的には世界では電車の効率化は余り進んでいない。世界的には電車の使用年数は30〜40年と長い事も有り、その技術開発には自動車に比べて1/100しか予算が使われていない。スイス鉄道は開発に力を入れており、回生制動、車両の軽量化、摩擦抵抗の軽減で60%の省エネを達成しているのが目につくくらいであるが、その中にあって日本は例外的に電車の省エネ化に投資を行っている。
JR東日本は1993年から省エネ車両の開発に力を入れ始めた。E231系はそれまでの103系に較べて、車両の軽量化、制動電力の有効利用、高効率モータ採用で50%省エネを達成している。JR東日本が開発中の次世代車両は、ディーゼル・ハイブリッドと回生制動電力をバッテリーに保存することで80%省エネ=ファクター5に限りなく近づく。
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