コンドラチェフサイクル
不況が来ると世の経済評論家の先生方は「次の景気の上昇は・・」と解説をするが、これは数年先の短期的なビジネスサイクルを指している場合が多い。経済学者は、さらに長い30〜50年サイクルで変化する学説を唱えており、それぞれ学者の名前を付けて○○サイクルと呼ばれているようである。これは歴史的なエポックや在庫量、資産価値の変化を経済サイクルに当てはめて論じているようである。その中にロシアのニコライ・D・コンドラチェフ( Nikolai Dmitriyevich Kondratiev, 1892〜1938 )が1925年に主張したものであるが、この波は人類が鉄、水力利用、機械、繊維、商業など近代的な産業が始めたのを1785年としてそのサイクルが1845年まで続き、その波を第一の波としている。産業革命により蒸気機関、鉄道、製鉄、綿による繊維産業が1900年までを第二の波としている。1900年のパリ万博から電気、化学、内燃機関がけん引する第三の波が第二次世界大戦終結まで続く。1950年からは第四の波が石油化学、電子、航空、宇宙と言う新しい産業により作られる。1990年頃からコンピュータを基盤にしたディジタル技術、ネットワーク、バイオテクノロジー、ソフトウエア・インフォメーション・テクノロジーがけん引する第五の波が今終わりを迎えようとしている。9月14日に書いた地球温暖化の原因と見られるCO2の排出量の急激な増加の時期とぴったりと符合する。
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