強制するか協力を求めるか
エネルギーの効率化には非効率な古い技術を効率的な新しい技術に置き換えて行く事が必要である。その方法は法律で強制力を持って行うか、推進を図るかのいずれかの方法が有るが、国情により異なる。
世界で初めて白熱電球を禁止したのはキューバである。2007年中に全ての白熱電球が蛍光灯に交換され、白熱球の製造と輸入は全面的に禁止された。米国ではそのペースはずっと緩やかである。カリフォルニア州は2007年に制定された州法により2018年までには白熱球が州内から消える。連邦政府は2007年制定のエネルギー法により310〜2600ルーメン(40〜150Wに相当)の白熱球の製造を禁止している。カナダは2012年までに白熱電球を無くすだけでなく、蛍光灯依り更に効率の良いLEDへの転換を進める。手始めに交通信号機をLEDに切り替えている。EUもこの流れに乗っており、2009年には100W以上の白熱球をその後、75、60Wと交換して行く。電球以外の家電製品においてはアメリカでは”Energy Star”のラベルをメーカーが自主的に定め適合商品に貼って販売している。電気料金が値上がりしている折りから消費者は買い替えにはこのラベルを判断基準としている。EUではDIN EN15000がエネルギー効率化の標準化を推進している。日本では家電製品18品目に目標を定めている。例えばエアコンは2008年には省エネ率63%が課せられメーカー各社は適合商品を出した。政府はエコポイントで消費者に省エネ商品購買するようにインセンティブを与えた。中国は1980年には早々と省エネを打ち出しているが、現在のところ世界の水準には達していない。
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