強大な市場経済の力
昨日(9月17日)のブログではファクター5の著者ワイツゼッカー博士の解釈によるリーマンショックに到る過程ついて書いたが、あの話からは3つの事を考えさせられる。
●まず、燃料が1ガロン1ドル(リッター20円程)であった頃、人々は安易にSUVや郊外住宅地からの自動車通勤などに走り、地球温暖化の問題はそっちのけになってしまっていたことである。
●次に、市場経済にとってエネルギーは大手の証券会社が破たんする程大きな市場破綻の原因になり得ると言う事で、地球温暖化が孕む問題の深刻さ、大きさを示唆している。
●最後はエネルギーの価格は必ずしも需要と供給の関係で決まっているのではなく、一部機関投資家の投機の対象となることでその価格が決定されていると言うことであろう。
エネルギーは今後も「市場」と言う得体の知れない化け物の格好の投機の対象となり続ける可能性が高い。「市場」は今後、再生可能エネルギーやCO2排出権等も虎視眈々と狙っており、その市場規模が十分に成長するのを待っている。
持続可能な低炭素社会への前途は多難である。
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