空の回廊を通る飛行機
昨日は航空機の機体やエンジンの改良による省エネについて述べたが、航空機の運航には多くの改善の余地がある。現在の商業航空は大空のなかに方角と高度により細かく決められた回廊を決めその回廊の中を航空機が飛んでいる。一つの回廊には一機の航空機しか飛ばないようにする事で空の安全が守られている。目的地に達するまでには何十と言う回廊を通って行く。それぞれの回廊は決められた管制塔が管理しており、航空機が別の回廊に移るには管制塔と無線交信を行って確認を取り合いながら行う。すでに一部の空港で実施されているCDA連続降下着陸がある。これは従来は階段状に行っていた着陸をスロープ状に行うものである。階段状に降下するには一段ごとに高度の維持を行う為に操縦士は何度もスロットルを調整する必要がある。その為に燃料が消費されている。CDAにする事で一回の着陸で0.5トンの燃料を節約できる。世界のトップ30の空港での発着回数の合計は2009年に約1500万回であったので、それだけで750万トンの燃料を節約できる事になる。GPSからの位置情報や、運航中の航空機からの位置、風向、風速、気象情報、をコンピュータで整理して各航空機のコンピュータに送り人間の会話による航空管制を行わずに、最短、最速の航路を飛行する「フリーフライト」と言う方法も開発中である。
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