CO2を80%削減できるジオポリマーセメント
人類が消費する資源の中で水に次いで多く消費されているセメントは、2005年には世界で1年間に2.5GT(ギガトン=25億トン)のセメントが生産されており、さらに増産が続いている。金額に換算すると2008年には1,810億ドル(1ドル77円として13兆8千億円)で年率5%で増加している。2030年には5GTになるだろうと予想されている。セメントを生産するために2005年には18億トンのCO2を排出しこれは約8%である。現時点で最大の生産国は中国で2000年から2006年まで年率13%で生産量が増えている。2008年には世界の半数を中国が生産している。2030年において5GTのポートランドセメントを生産するためには36億トンのCO2を排出することになるが、これをジオポリマーセメントに全て置き換える事で4億5千万トンのCO2排出量(80%の削減)とする事ができる。中国、インドに続く発展途上国の建設に欠かせないコンクリートは必然的にジオポリマーセメントに置き換える必要がある。
図は1990年から2050年までのセメント生産量の推移を発展途上国、インド、中国、発展完了国(OECD諸国など)に分けて示したものである。
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