パッシブハウスの現状
1995年に「ファクター4」が出された時には、欧州においては数軒のパッシブハウス基準に近いエコ住宅があった。2008年までに12,000のパッシブハウスが建設された。EUエネルギー委員会は2006年に長期的には新築される全ての住宅が「ほぼ排ガスゼロ」つまりパッシブハウスになるような政策を提案した。オーストリアのフォアアールベルグ(Vorarlberg)地方議会はいち早く建築基準に取り入れ、これ以降建設される公共住宅は全てパッシブハウスになる事を決定した。欧州における事務所ビルとしての初めてのパッシブハウスは1998年に建設され、2001年には保育園、幼稚園、学校、さらにスーパーマーケットが続き、驚いた事に山小屋まで作られている。
アメリカでは2002年にイリノイに第一号のパッシブハウスが作られた。それは床面積108㎡の簡素な建物であったが6面全てが十分な遮熱構造を持ちながら、その建設費は通常の建築と全く変わらなかった。4年後の2006年にはドイツのパッシブハウス認定を受けた住宅が作られた。この住宅は従来の11%のエネルギー消費しかなかった。つまりファクター10を達成した。
最近では改築時にパッシブハウス化をする例が増えている。改築以前の75%~90%のエネルギー節約効果が実証されている。
次のURLでアメリカのパッシブハウスの例の写真を見る事が出来る。(英語)
http://www.passivehouse.us/passiveHouse/PHIUSProjects.html
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