安倍首相が衆議院の解散を表明したが、その理由は消費税税率先送り。
全く焦点のぼけた解散である。安倍首相の目算は、内閣支持率がそこそこ47%ある今のうちに選挙を打てば、野党はガタガタの上に準備不足で、公明党と組んで選挙協力すれば小選挙区を押さえる事ができ過半数は十分取れると踏んだものであろう。それにより、更に4年間の任期を得て、思いぞんぶん彼の取り巻きや、財界人の好きなシカゴ学派流の景気回復策を続けられると考えているのだろう。もし、それが実現すれば日本は国際社会が向かっている持続可能な社会への転換に遅れを取り、世界からますます孤立して行くことになるであろう。
野党も、何を焦点に戦えば良いのか手探り状態だ。本当なら、原発再稼働反対、京都議定書離脱、名古屋議定書未批准、温暖化ガス排出削減目標なし、等を選挙の争点にする絶好の機会であるが、それをするつもりはトンと無さそうである。
野党の内、一党でも環境問題に取り組まない政府を糾弾する声を上げる党がいないのは誠に残念である。もちろん、与党の公明党がそれを争点にしても一向に差支えは無いのだが、そんな気は毛頭なさそうである。
もっとも日本国民にとって、環境問題は問題では無いのでどの党もそれをわざわざ担ぎ出す事は無いと思っているに違いない。今回の選挙は、相当投票率が下がると思われる。恐らく30%台になるであろう。これは緑の党にとっては一大チャンスである。できるだけ、支持者を集められそうな東京比例ブロックに音楽家の三宅洋平さん(36)を擁立すると発表しているが、当選の可能性が出て来る。例え一人でも国会に風穴を開ける事が可能では無いだろうか。
選挙を機会に、日本国民の一部にでも地球環境問題を考える人たちが出てくれば素晴らしい事だ。緑の党の健闘に期待する。 |