ダンテの森    
03 Nov 2012   10:02:55 am
サンディは真珠湾攻撃
GrennBiz.com 2012-11-1 Marc Guntherの記事より
自然界からのパールハーバーだと受け止めるニューヨーカー

 アメリカは日本の真珠湾攻撃を受けて初めて第二次世界大戦に参戦を決意したように、アメリカ国民はサンディの攻撃で、真剣に地球温暖化と戦う決意が固まっただろうか?

 これは、単なる例えでは無い。「環境パールハーバー」と言う言葉は2008年頃から使われ初めていた。地球温暖化の影響は大変に遅い速度でしか現れていなかった為に、これを政治課題の中心に据えることは政治家にとって困難であった。かつてゴア大統領候補は「不都合な真実」で環境に政治生命を賭けたが選挙には敗れた。国民は、死者や大量破壊のような悲惨でドラマティックな変化を鼻先に突きつけられない限り、面倒な事には無関心を装って本気にはならない。

 近年、天候の激化は年々その激しさを増している。(ブログ2012/1/9,2012/7/21参照)2010年にはロシアの熱波で700人の命が奪われた。2011年にはオーストラリアの大洪水、その他パキスタン、マリなど記録的な被害の写真と見出しが新聞の一面を飾るが、それらは殆どのアメリカ人には直接関係の無い遠い、知らない国の出来事であった。

 しかし、サンディは直径1600kmにもなり、ニューヨークを襲った。マンハッタンのゴールドマンサックスの本社の周りには土嚢が積まれ、地下鉄は水没した。ニューヨーク州知事のAndrew Cuomo、ニューヨーク市長のMichael Bloombergは口々に地球温暖化対策に本気に取り組むと発表している。ニュージャージーのChris Christie知事ですら地球温暖化対策が必要だと表明した。

 ニューヨーカーは遠慮と言うものを知らない。このサンディの攻撃を環境からのメッセージと受けて、本気で地球環境保護にニューヨーカーが動き出せば、全米を動かし、さらに世界を動かす力となるかも知れない。

 昨年の3.11で、日本がエネルギー政策を見直す方向に一次見えたが、今はしぼんでしまっているが、アメリカが本気になれば日本の政財界も本気で環境保護に取り組むかもしれないので、ニューヨーカーに頑張ってもらいたい。環境保護とエネルギー問題は全く同一の問題である。
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02 Nov 2012   04:19:49 pm
ゴミからコーラ
ゴミ埋立地からのエネルギーで操業するコカコーラ工場

 再生エネルギー開発企業、マスエナジー(Mas Energy)社(米国、フロリダ州、PonteVerde Beach, Florida, USA)は、ゴミ埋立地から発生するメタンガスを集めてエネルギー源として電気、温水、冷水の3種のエネルギー源を発生させ、コカコーラ工場を操業させると発表した。

 コカコーラ社によるとこのプロジェクトは米国環境保護局(EPA)の大規模グリーンパワー・リストの第三位に登録されたとしている。

 このプロジェクトでは、メタンガスを真空収集システムにより集め、燃焼ガス様に精製した後、パイプラインで約10km離れたエネルギーセンターに運ばれる。

 メタンガスはまずガスタービンを駆動して発電を行う。タービンから出た排熱はヒートポンプで温度を上げボイラーの水を蒸気にする。蒸気タービンで回されたコンプレッサーにより冷水が作られる。この一連のエネルギー変換効率は従来のコージェネよりも高いとの事である。

 当プラントでは年間4千8百万kWhを発生し、これは約2万トンのCO2排出量に匹敵する。
このプロジェクトはコカコーラ社の飲料水企業低炭素化戦略の一環である。

原文:URL
http://www.waste-management-world.com/index/display/article-display.articles.waste-management-world.landfill.2012.09.Landfill_Gas_Trigeneration_Plant_Supplies_Heat__Power___Cooling_to_Coca-Cola.QP129867.dcmp=rss.page=1.html

コカコーラ社のURL:
http://www.thecoca-colacompany.com/ourcompany/index.html
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31 Oct 2012   05:29:05 pm
有機LEDは更に省エネ
GreenBiz.com 2012-10-30より
まずは、携帯電話から実用化される有機LED ―― サムソン

 携帯電話がビッグビジネスである事は言うまでも無い。2011年1月現在で世界の契約総数は59億台と言われているので、その消費電力もバカにならない。

 その携帯電話の消費電力の中で大きなものの一つにバックライト照明がある。現在はLEDによる照明であるが、これを低電力のOLED(有機エレクトロ・ルミネッセンス・ダイオード)に換える事で約40%の電力を節約できる。

 このOLED技術で先行しているのは韓国のサムソン(Samsung)である。サムスンは米国アリゾナのベンチャー企業Colnatecと共同で携帯用のOLEDを開発している。

 携帯の照明がOLEDになる事で、年間260トンのCO2排出が減少すると言う試算が調査会社ElectroniCastから出されている。

 この技術が将来、一般照明や大型薄型TVに応用されるようになれば更に大幅な省エネが期待できる。

原文URL:
http://www.greenbiz.com/blog/2012/10/30/how-small-upstart-helped-samsung-beat-iphone-energy-efficiency

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28 Oct 2012   06:01:55 am
福島沖の魚の放射線量
2012-10-26 CNN.co.jp
福島沖の魚、汚染レベルは依然高い 米研究者

 東京電力福島第一原子力発電所の周辺で水揚げされた魚は依然として放射線量が高く、汚染水が今でも太平洋に流れ込んでいる可能性があるとする調査結果を米国の研究者がまとめ、25日の米科学誌サイエンスに発表した。

 米ウッズ・ホール海洋学研究所の研究員ケン・ブッセラー氏は、東北の各地で水揚げされた魚約8500匹のセシウム濃度に関する日本政府の記録を調べ、報告をまとめた。ただし、「危険なレベルの高さではなく、ことさら騒ぐ必要はない」とも言い添えた。

 それによると、日本の周辺で水揚げされた魚の大部分は、人体に有害なレベルの放射性物質に汚染されている形跡は見られなかった。しかし福島第一原発付近の海で水揚げされた魚は、現在でもセシウム134とセシウム137の濃度が高く、「セシウムが依然として食物連鎖に入り込んでいる状況がうかがえる」とした。

 政府は4月以降、キロあたり100ベクレルを超す放射性セシウムが検出された魚の出荷を禁じる措置を取っており、福島県沿岸以外の地域で水揚げされた魚は大部分がこの基準以下の値だった。しかし福島県沖の魚からは、1000〜1万ベクレルという高い値が検出され、海底に生息する近海魚のアイナメ2匹からは、8月の時点で2万5000ベクレルを超す値が検出されたという。

 原因としては、原子炉から放出された放射性物が海底に沈殿している可能性や、原子炉を冷却するため1日に何万トンもの水の注入が続けられる中、地下水が原子炉から海に流れ込んでいる可能性が考えられるという。

CNN.co.jpのURL
http://www.cnn.co.jp/world/35023610.html
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25 Oct 2012   02:02:29 pm
環境企業ランキング
これからの企業評価の重要なインデックスは持続可能性

 2012年10月22日、ニューズウイーク(Newsweek)が2012年の企業グリーン度ランキングを発表した。順位は昨年と大きな代わり映えはなかったが、これまで批判が有った評価方法が改善され、リンゴとナシを比較する様な評価が行われなくなり、過去4年間のニューズウイーク企業環境ランキングでは最も的確に企業のグリーン度を評価できたとしている。

評価の基準は
●環境負荷スコア(45%)、この調査はTrucost社が担当して行い、総合的で、数値化が可能で、標準化された測定法により700の数値データからスコアを算出した。
●環境マネジメントスコア(45%)、この調査はSustainalystics社が行い、企業の経営幹部が自社のエコ・フットプリント、環境ポリシー、環境プログラム、環境目標、協力企業・下請け・納入業者への環境イニシアティブについて理解し行動しているかを評価した。
●環境情報の開示度スコア(10%)、企業の報告システムとその透明性を評価した。

全米500社と世界500社のランキングはNewsweekの次のURLで見る事ができる。
http://www.thedailybeast.com/newsweek/features/2012/newsweek-green-rankings.html

世界トップ15には日本の企業は無く、日本企業のトップは17位の富士通である。日本企業のトップ10は次の通り。( )内は世界500社のランキング。

1位(17) 富士通 
2位(18) NKSJホールディングス(損保ジャパンと日本興亜損保の持株会社)
3位(33) 東芝
4位(40) シャープ
5位(56) パナソニック
6位(61) NTTドコモ
7位(72) NEC
8位(90) 日立
9位(97) 富士フィルム
10位(100) イーオン

であり、現在半導体産業が不振で業績の悪い企業が上位を占めており、産業界から「だから環境に力を入れてもダメなんだ」との声が聞こえてきそうである。
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