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11 Mar 2013 10:56:16 am |
風力が化石に勝利 |
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風量発電価格が石炭火力発電価格を下回った。――オーストラリア
SustainableBusines.com News 2013-03-08より、
ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(Bloomberg New Energy Finace)によるとオーストラリアの補助金無しの風力発電コストが石炭や天然ガス火力発電コストより下回ったと報告している。
再生可能エネルギーの方が化石燃料よりも高いと言う認識が、オーストラリアのような化石燃料が直近に豊富にある国で覆されると言うことが世界のエネルギー転換の可能性を示唆している。
最新の風力発電所で発電される1MWH(メガ・ワット時)の発電コストは83オーストラリアドル(AUD 約8,134円)であるが、最新の石炭火力発電所では1MWHあたり186AUD(約18,228円)、同じく最新の天然ガス発電所では119AUD(約11,662円)となる。これらには炭素税14%が含まれているが、例え炭素税を差し引いても風力発電に負ける。
さらに、2020年には大規模太陽光発電も化石燃料発電所に対する炭素税のファクタリングにより安くなる。2030年にはバイオマス発電や大規模太陽熱発電の技術が安くなりこれらも化石燃料よりも安くなると推測されている。
風力発電機の価格は2011年から現在までで10%下がり、太陽光パネルは29%下がっている。それに較べ化石燃料である石炭と天然ガスの価格は高止まりの上上昇傾向に有る。これは採掘設備価格とリスクの上昇も影響している。
オーストラリアの4大銀行は新しい石炭採掘プラントへの融資のリスクプレミアを上昇させた。その理由はこれら金融機関が持続可能性リスクへの配慮が少ないとの国際評価が下がることを恐れての措置である。
天然ガスプラントは液化設備の過剰投資により国内向けガス価格にまで影響が出ていることと炭素税の導入により、長期的には投資対効果が悪くなると見られている。
オーストラリアでは今後石炭火力発電所が建設される事は無いと思われる。その理由は新石炭火力発電所の建設費が高すぎることにある。1970年代に建設された石炭火力発電所は減価償却が終わっている為に、炭素税を払っても風力よりも安い電力を提供することができる。その為に、現在のところは風力発電に補助金が必要なのである。
原文(英語)URL:
http://www.sustainablebusiness.com/index.cfm/go/news.display/id/24647
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10 Mar 2013 06:53:31 am |
過去1万年で最高温 |
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現在の地球は過去11,300年で過去最高気温
Environmental News Service 2013-03-08より
2013年3月6日、米オレゴン州立大とハーバード大の共同研究の結果がアメリカの科学雑誌「サイエンス」に発表された。
73の氷結堆積物コア・モニタリング地点のデータから科学者たちは氷河期の終わりまで遡って地球の大気温度と海面温度などを再構築することに成功した。
オレゴン州立大のショーン・マーコット(Shaun Marcot)は特に過去2000年以前のデータに注目したと次の様に語っている。
「我々は既に過去2000年間のデータは持っているので、それ以前の記録を再構築する事に挑戦した。その結果過去11,300年間で現在が最も気温が高い事が証明された。」
地球の気候変化は大変繊細でCO2の量、太陽エネルギーの量に左右されて変化する。CO2の量も太陽光の量も過去11,100年間はほとんど一定で、ほんの少しずつしか変化していない。しかしこの100年間の変化は著しく、人類が地球環境に負荷を加えている事は否む事ができない。人類の行為が影響していると言う以外に説得力のある説明は見つからない。
この調査結果はIPCCの主張を裏付けるものとなっている。
この記事の原文(英文)URL:
http://ens-newswire.com/2013/03/08/climate-heat-now-exceeds-most-of-past-11300-years/
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09 Mar 2013 09:47:42 am |
環境対策三歩後退 |
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地球温暖化対策基本法(案)は棚上げ、温暖化対策推進法の改正に後退
安倍政権は前民主党政権が世界に約束した2020年までに25%を反故とするために2009年から民主党を中心に検討されていた地球温暖化基本法(案)を棚上げとし、現行の温暖化対策推進法を改正するだけにとどめると発表した。温暖化対策推進法は京都議定書第一約束期間(2012年で終了)に対応するだけの短期的な法律で、長期的、基本的な温暖化対策は考慮されていない。安倍政権は既に京都議定書第二約束期間からは脱退しており、現在短期的、中期的な削減目標も無い。特定非営利活動法人気候ネットワークは、この措置に対し提言を行っているので紹介する。
今国会での地球温暖化対策推進法の改正について〜実質的な温暖化対策推進計画策定・対策強化の基礎とするために〜
2013年3月7日 特定非営利活動法人気候ネットワーク
1.「基本法(案)」から「温対法改正(案)」への変更の問題
環境省提出法案は、2009年より議論されてきた地球温暖化対策基本法案から、温暖化対策推進法(温対法)の改正案へと変更された。これにより、基本法案の基礎にあった、長期的に温暖化を防ぐ視点で着実に取り組みを進める視点はなくなり、京都議定書第1約束期間終了に続く“次の計画”を定めるだけのものへと大きく後退することになった。中期目標もまだ決定されず、つなぎに終始している現在の日本の温暖化政策対応は、全く不十分であると言わざるを得ない。以上の認識に立ち、温対法改正に際しては、以下の視点に基づき、実効的な計画策定、対策推進が可能となるものとするべきである。
(1)長期的な目標の視点を盛り込むこと
温対法はもともと、長期的な温暖化対策を実施するための法律として作られていない。長期的視点を持つ必要性から、目的に、政府合意に基づく「2℃未満の達成」「2050年80%以上の削減」などを盛り込むべきである。
以下4項目にわたっての提言は気候ネットワークのURLで参照のこと。
http://www.kikonet.org/iken/kokunai/2013-03-07.html
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07 Mar 2013 11:43:53 am |
リスクと回復力 |
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持続可能性ビジネスにおける新しい言葉
GreenBiz.com 2013-03-06 Andrew Steerの記事より
持続可能性(Sustainability)は経済業界用語として既に定着した感が有るが、どうもこの言葉のイメージには「社会貢献的」なものがつきまとい、企業の本来の目的からは外れ、優先順位としては低位に追いやられており、この状態は改革しなければならない点である。
今回のダボス会議では、多くの政府、企業、学術、市民団体のリーダー達が環境問題と水資源問題が世界の5つの主要リスクの内の2つであるとの共通認識を携えて自国に帰って行った新しい業界用語はリスクと回復力(Risk and Resilience)である。
気候の狂暴化と環境負荷の因果関係は既に世界の常識となった。世界最大の再保険会社であるミュニック・リ(Munich Re)は過去30年間で自然災害による被害額は北米で5倍に、アジア、アフリカ、欧州、南米で4倍になったと報告している。2012年にアメリカだけでも10億ドル(900億円)の大台を超えた災害が11を数えている。昨年のハリケーン・サンディはアメリカの人口密集地で商業の中心地を襲った為にその損害額は600億ドル(5兆4千億円)の被害をもたらしたが、これはアメリカのGDPの1%に達し、自然災害額としては過去最大であった。
水資源の問題も深刻で、各企業は水資源情報の収集に躍起である。世界で12億人が飲料水が手に入らない状態に置かれている。2025年にはさらに悪化し世界人口の2/3が水不足の影響を受けると予測されている。2012年に企業が渇水対策に出資した金額は2億ドル(180億円)で2011年度より38%増加している。
今後企業は自然災害の為に予定の年間売り上げが達成できなくなるリスクを考慮する必要がでてくる。そして地球温暖化対策にどれだけ努力をして行く必要がある。これらの点を投資家は鋭く見抜いて行く必要がある。
従来の経済アナリストの解析には環境問題が組み込まれていない場合が多いことを知るべきである。
環境対策、環境リスクを積極的に報告書に記載している企業を評価すべきである。
2013年3月6日に第12回中国全人代で温家宝首相は最後の演説を行ったがその中で「豊かさを追い求めるよりも環境を」とのメッセージを次の政権に引き継いだ。それを受けて多くの地方政府のリーダー達が賛同の意をしめしており、中国は「環境ブーム」が指導層の間で広まっている。これが全国に波及すれば、中国にグリーン化の波が来るかも知れないと期待が持てる。それを冷たく扱う日本政府とマスメディアは日本を環境ガラパゴスにしたいのだろうか。
原文(英文)URL:
http://www.greenbiz.com/blog/2013/03/06/new-language-sustainability-risk-resilience
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06 Mar 2013 04:00:10 pm |
環境に優しい女性社会 |
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世界の女性国会議員、初めて20%超 日本は後退 ――議会同盟調べ
2013/3/6 日本経済新聞電子版より
議会の国際交流を推進する列国議会同盟(IPU)は5日、世界の国会議員(二院制の国では下院)に占める女性の割合が2012年末に20.3%となり、1945年の調査開始以来、初めて2割を超えたと発表した。特に国会議員の女性枠を設けている国での増加が顕著という。いわゆる「クオータ制」の効果が出た格好だ。
12年の女性議員比率は前年から0.8ポイント上昇した。国別ではセネガルが同24.7ポイント上昇したほか、アルジェリアでも女性比率が23.9ポイント上がった。セルビアやモンゴルも約10ポイントの上昇だった。IPUによると、いずれもクオータ制がある国だという。
一方、日本は昨年の選挙で女性議員の比率が下がり、世界ランキングでは122位と前年の106位から大きく後退した。IPUの順位表は同順位の国があっても次の順位を飛ばさないよう作成されているため、実際の順位はさらに低く、190カ国・地域のうち162番目に相当する。(ジュネーブ=原克彦)
以上は、日経電子版からであるが、「クオータ制」とは、社会に残る男女の性差別による弊害を解消していくために、積極的に格差を是正して、政策決定の場の男女の比率に偏りが無いようにする仕組みのことである。発祥はノルウエ―で1978年に制定された。現在欧州各国の下院(衆議院)は、ほとんどが30%以上が女性である。お隣の韓国もクオ―タ制を制定し、現在13.4%である。日本は昨年暮れの選挙で7.9%に後退し、OECD加盟国中最下位である。
環境保護を唱える学者はこぞって女性の政治参画を歓迎している。今日の環境破壊は男性社会の持つ特徴であるとする学説もあるし、女性は本質的に持続可能性を指向しているからとの主張もある。日本が環境保護に遅れている理由はこんなところにも有るのかもしれない。
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