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16 Aug 2013 11:36:39 am |
異常気象の増加 |
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歴史的な異常気象の回数は今後も増加し続ける
IOP英国物理学会出版局、2013-08-14発表、
この10年間に起きた熱波は、2003年欧州、2007年ギリシャ、2009年オーストラリア、2010年ロシア、2011年テキサス、2012年北米各地で史上最高の記録が観測されている。
統計的に2000年までの50年間に地球全体の平均気温は0.5℃上昇した。異常気象が発生する地域の地球全体に占める面積の割合は1960年には1%に満たなかったが、2012年には10%に達した。
この研究では、各地域毎の1ヶ月の平均気温データを1951〜2010年の60年間にわたり、1951〜1980年の平均値を標準値として解析した。そのデータを元にCMIP5モデルで2010〜2100年までをシミュレーションした。シナリオとしては、2100年までの温度上昇を2.0℃以内に抑える事ができたとする最良のシナリオRCP2.6(この場合、2100年までに現在より70%のCO2排出量削減が必要となる、つまりファクター5の実践が必要)と、このまま何もしない最悪のシナリオRCP8.5が用いられた。
その結果によると、2020年まではいずれのシナリオでも異常気象は増え続ける。しかし、問題はその後で人類が何もしないで手をこまねいていると、2100年には人類が生活できる範囲が俄然少なくなる。
連日の猛暑を、単にお天道様のせいにして、地球環境の事に無関心を装っていると、地球上の人類が生存できる範囲がどんどん狭まって行く。人口は2050年には90億を突破すると言うのにである。この発表を良く読んで考えてもらいたい。
安倍政権は、日本の歴史認識問題や領土問題に国民の意識を向ける事に躍起であるが、本当の喫緊の課題は、世界と協力し合って地球温暖化対策に真剣に取り組むことである。その結果が例え、エネルギー産業や重工業の様な既得権益が縮小することになり、打撃を与える事になっても仕方がない。
欧州、米国、中国などは既に方向転換を始めた。安倍、キム・ジョンウン、プーチンはそれに気が着かないのか、着いて居ても抵抗勢力として残るのか、いずれにしてもそう言うリーダーを持った国民は悲劇だ。
原文(英文)のURL:http://iopscience.iop.org/1748-9326/8/3/034018/article
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13 Aug 2013 01:03:20 pm |
エネルギー教育 |
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子供達はどの位エネルギーの事を知っているだろうか
Die Freie Welt 2013-08-08から、
長野県ではもう朝夕は爽やかだそうだと、友人がメールをくれた。東京はまだまだ猛暑で有る。日本語版「ファクター5」は間もなく出版社に渡せる位まで来た。
ドイツでは「エネルギー転換」と言う言葉を良く聞く。その意味は、地球環境に負荷を掛けている化石燃料をエネルギー源にすることから、風力、太陽光等の再生可能エネルギーをエネルギー源とする社会にして行かねばならないとの国家目標である。
メルケル首相はもとより、いずれの閣僚も事ある毎に「エネルギー転換」と言う言葉を使うし、マスメディアでもごく普通に使っている。一般人も使っており流石にドイツ人は環境先進国と言われるだけの事はあると思う。
ライブニツ教育学研究所(Leibnits Institute für die Pädagogik)は、ドイツの高学年生徒(10年生から12年生、日本の中学生に相当)のエネルギーに対する知識の調査をした結果、生徒のエネルギーに関する知識は少なく、対する意識も弱い事が分かったとしている。
調査によると、義務教育終了の段階ではエネルギーに対する知識はほとんど持って居なく、エネルギーは常に有るものとの認識しか持っていないことが分かったとあり、義務教育以降に更なる教育を受ける機会が無い人達の場合、エネルギーに関する知識を得ないままになる事も分かった。
また、10年生では、10ワットではどんな仕事ができて、1000ワットではどんな仕事ができるか等の知識が無く、いったい自分の普段の生活にどの位のエネルギーが使われているのかを考えた事も無かった。自分の身の回りの電気機器がどの位のエネルギーを消費するのかも知らなかった。
また12年生では、自分自身が歩く為には、食べ物を食べて身体の筋肉に化学的エネルギーを与えなければならないと言う認識も無かった。また、自分の家庭の電気、ガスの請求書も見た経験が無かった。
これでは、「エネルギー転換」の意味がこのグループに理解されているとは考えら無いとの事である。
日本の中学生はもっとエネルギーについて知っているのだろうか、恐らく同じかもっと知らないのではないだろうか。なぜ、学校ではエネルギーについての教育が無いのだろうか、不思議である。オームの法則は勉強しても、エネルギーが何かが分からないのでは、全く意味が無い。
ダンテの森の管理者は、今翻訳している「ファクター5」の本が出版されたら、小中学校で、エネルギーの話、環境の話をして回る活動をしようと計画している。その為にも早く本を完成させなければならない。
原文(ドイツ語)URL:
http://www.freiewelt.net/deutsche-schuler-wissen-wenig-uber-energie-10006634/
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10 Aug 2013 10:20:59 am |
最も省エネな光 |
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フィリップスTLEDが最高の光変換効率を達成
プレスリリース2013-04-11より、
フィリップス(Philips)は、1ワット(W)あたりこれまでで最高の照度200ルーメン(lm)の一般向け照明用LED光源を完成させ、発表した。TLEDと名付けられた新光源の色は暖色系の白色で、全ての用途に適応する目的で開発された。
これまで、実験室の限られた条件下では作られていたが、一般向け製品とするためには様々な条件下で一定の光を長時間出し続ける為の開発が行われたが、何と言っても一番の課題は、色であった。暖か過ぎても、冷た過ぎても良く無く、肌の色の発色が良く無ければならず、赤い色も良く見えなければならない等、人の目の感覚と技術の戦いであった。
LEDは黄色と緑色を発色させるのは得意で380 lm/Wも可能である。しかし黄色と緑色では製品にはならない。色温度3000〜4000ケルビンと言うのが照明に適したランプの条件である。
LEDでこの範囲の色温度を出すには従来2つのアプローチが行われていた。1番目は、緑、黄、青(RGB)の光の三原色のLEDをミックスして白色を作る方法で、2番目はインジウム−ガリウム−ナイトライド(InGaN)LEDをリンでコーティングしたパッケージに封入して白色を出す。この2つが標準的な白色LED光源の製造法であった。
しかし、フィリップスが取った方法は青、緑、赤のLEDをミックスすると言うアプローチであった。この方法で、200 lm/Wの白色を得る事に成功した。
照明による省エネは莫大である。現在の世界の照明のほとんどは、40Wの直管型蛍光管である。これらは100 lm/Wである。また、欧州の家庭では蛍光灯を嫌う傾向にあり、いまだに多くのフィラメント型の電球が使われれており、白色電球の光変換効率は大変悪く15 lm/Wであり、白色電球の使用や販売を禁止している国も多く有る。暖色系の光源であるハロゲンランプも好んで使われるが、25 lm/Wである。
米国だけでも200テラワット時の電力が照明により消費されている。これを全てフィリップスTLEDに代えると、単純に言って100テラワットが省エネされ、電気料金は120億ドル(1兆2千億円)の節約となる。そして、6000万トンのCO2排出が削減される。
プレスリリース原文(英文)URL:
http://www.newscenter.philips.com/main/standard/news/articles/20130411-details-of-the-200lm-w-tled-lighting-technology-breakthrough-unraveled.wpd
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09 Aug 2013 10:13:08 am |
NOAA年次報告書 |
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2012年は歴史に残る年――地球温暖化が着実に進んでいる数々の記録
ノースキャロライナ、アッシュビル2013-08-07 ENS発、
2012年の米国は史上最高気温を記録した年であった。世界的には、過去のベスト10に入る暑さを記録した。2012年気候情報として米国気象学会が発表した。
この報告書は世界52ヶ国、384人の科学者と米国大洋海気庁の科学者と共に記述され、アッシュビルにある国立気候データセンターがまとめた。
この報告書は、陸上、海上、氷上、航空の環境モニタリングステーションからの数十項目にわたる気象データの報告から、地球環境の現状と動向を探ろうとするものである。
この計測項目には、地球温暖化ガス濃度、低高度と高高度の大気温度、雲量、海面温度、海面上昇、海水塩分、氷山面積、積雪量などが含まれており、ひとつの項目は数千回の計測値を異なる計測方法で集めたものを処理している。
「2012年の観測結果の特徴は、長期トレンドデータの一部として見た場合に興味深い。炭素濃度は上昇、海面は上昇、北極海の氷は溶け、我々の地球全体が間違いなく温暖化している。」と、NOAAの責任者代理で元宇宙飛行士のキャサリン・サリバン(Kathryn Sullivan)博士は語る。
「この年次報告は、確度精度が高く、信頼度が有り、最も引用される資料で、最も地球環境の現状を表すものとして、気候変動に人類がどう対処するべきかを考える材料にしてもらいたい」と、彼女は付け加えている。
2013年にはCO2濃度が400ppmに達した歴史上はじめての年となった。<以下略>
昨日のニュースで青森県でクロマグロが豊漁であると伝えており、地元漁民が満面に笑みを浮かべて「これは良い事だ」と喜んでいた。漁民は仕方ないとしても、ニュースのナレーターは青森沖の海面温度が例年より3度高い事が豊漁をもたらしたとコメントしたが、地球温暖化が進んでいる証拠であり心配なことである等とは一言も触れる事は無かった。
日本のマスメディアは、記録的な猛暑、記録的な豪雨、と報道しても、地球温暖化の影響とか、地球温暖化と関係があるのではないかとのコメントは絶対に口にしない。全くそういう懸念を持つ事ができないノータリンばかりなのか、放送コードが引かれているのか、いずれにしても暗澹たる思いになる。
原文(英文)URL:
http://ens-newswire.com/2013/08/07/earth-sizzled-in-record-heat-last-year-meteorologists-report/
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07 Aug 2013 01:37:32 pm |
ドイツ国民意識調査 |
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エネルギー転換は既成の事実、転換に至る経過に厳しい監視の目を望んでいる
Ensys AGのアンケート調査結果2013-08-05より、
ドイツ人のエネルギーに対する意識を表すアンケート結果が発表された。この調査は2013年7月中に、ドイツ、フランクフルトのエネルギー企業Ensys AGがインターネットによる回答を得る方式で実施し、1000人から回答を得た。
その結果、ドイツ人がエネりギ―に関して最も望んでいる事は、回答者の70%が「フェアで許容可能なエネルギー価格」である事が分かった。
2番目は「エネルギー供給の安全保障」であったが43%と一位とは大差が有った。3番目は「再生可能エネルギーの迅速な拡大」、「蓄電技術の開発」、「脱原発」の3つがいずれも39%であった。
又、エネルギー省を設置する事を望む回答は43%有った。
一位の「フェアで許容可能なエネルギー価格」は、決してドイツ国民は安いエネルギー価格を一方的に望んでいる訳では無く、透明性のある、価格を望んでいると言う事である。年々エネルギー消費が低下しているドイツに有って、現存のエネルギー産業には合理化が強いられている。扱うエネルギー量に較べ、管理コストが占める割合が増加傾向にある電力会社の財務体質に厳しい目が向けられている。
国民の支持を得ている「エネルギー転換」ではあっても、それに便乗しての値上げは認めないとの、厳しい監視の目を感じさせるアンケート結果である。
エネルギーが途切れる事無く、供給される事を望む「エネルギー供給の安全保障」を大きく引き離して「透明性」を重視するところは、流石にドイツ人の洗練された厳しさを感じさせる。3位に並んだ三つはいずれもドイツ国民にとって「エネルギー転換」が既成事実となっている事が良く分かる。
また、43%の人が「エネルギー省」の設置を求めているのは、多様化するエネルギー供給業者の管理と規制を一元化して、これも透明性を持ったものにしたいとの意識の表れと思える。
今、日本人に同じようなアンケートを行ったらどんな回答になっただろうか、興味深い。日本人が「エネルギー転換」に踏み出すのは何時の事になるのだろう。
注:エネルギー転換とは、原子力も含む化石燃料から再生可能エネルギーへと転換して行く事を言うこと。ドイツ国民にこの考え方が浸透したのは、311の福島原発事故が大きく影響している。
原文(ドイツ語) URL:
http://www.ensys.de/presse/meldungen/article/forderung-an-die-energiepolitik.html
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