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29 Jul 2012 10:46:33 am |
脱原発は省エネで可能 |
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より豊かな生活はより多くのエネルギー消費からは生まれない
今日は、7.29脱原発国会大包囲と題しての集会が呼びかけられている。今回の脱原発デモは、いままではデモなど関係が無かった市民が大勢参加しているので今日の集会が無事故で終わる事を祈っている。
脱原発はエネルギー問題である。日本政府はこれまで原発を地球温暖化ガス対策の切り札としていた。これまで経済発展は大量のエネルギー消費で裏付けられてきた。国民の頭にも「より豊かな生活」=「より多くのエネルギー消費」との図式が刷り込まれている。現在のぼくたちのエネルギーの使い方は殆どが必要のないエネルギーを使う浪費に過ぎない。それはぼくたちが悪い訳では無く産業がそのようにエネルギーを浪費するデザインを進めて来たからである。
地球温暖化ガスの40%は建築物が、23%は交通が、18%は農業が、13%は重工業が排出している。これらがトップ4である。これらを革命的な省エネで全体のエネルギー消費を1/5(80%の省エネ)にすることが現有の技術で可能なのである。残された1/5(20%)を再生可能エネルギーで供給すれば化石燃料ゼロが達成できる。これが持続可能社会である。
地球上の人類以外の全ての生物は化石燃料を使ったりしていない。それではどの位省エネが現有技術で可能か、建築では外断熱高気密構造、断熱構造窓、排熱回収で50〜80%の省エネが達成されている。農業では水資源の70%を消費しているが点滴灌漑農業にすることで淡水の使用が95%節約できる。交通では自動車の省エネ改善は著しいが、省エネ分を追い越す車の台数の増加がある。そのために車なしでも快適に生活が送れる都市の再構築が必要である。徒歩、自転車、ライトレール、長距離高速鉄道をベストミックスする都市計画で80%の省燃料が可能である。
東北の都市再建には是非導入するべきである。世界に先駆けるグリーンシティを東北に作りモデルになる事が、東北支援をしてくれた世界へのお返しとなる。これらを行う事で、原発だけにとどまらず石炭火力の全数、石油火力の旧式のものは全て停止が可能になる。
より豊かな生活をエネルギーを最小で楽しむことが持続可能性社会である。まずぼく達自身の考え方の改革が大切だ。
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28 Jul 2012 11:52:31 am |
官邸前金曜デモ |
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答えは分からないけどやもたてもいれず集まる人達
昨日、初めて毎週金曜夜6時〜8時まで首相官邸前で開かれている反原発集会を見に出かけた。昨日は主催者の首都圏反原発連合から7月27日は29日の国会議事堂を囲む大集会の準備の為に中止との知らせが出ていたが、それはそれで中止と聞いても来る人はいるだろうし、警備も厳しく無く簡単に官邸前にゆけるだろうと、行く事にした。
仕事を終えてから出かけたので国会議事堂前に着いたのは7時を過ぎていた。地下鉄の出口の階段を上がると5〜6人の制服警官が出口をまるで塞ぐかのように立ってこちらを向いている。その内の一人が「どちらに行かれますか?」と聞くので、「あっちの方に」と言うと「首相官邸前の反対集会に参加されますか?」と聞く。「…」、さらに「反対集会に参加されますか?」としつこい。無視して横断歩道を渡ろうとすると、「そちらは行けませんのでこちらへ行って下さい。」と言うので、「ぼくは溜池山王に用事が有るので、こっちへ行きたいんだ。」と言って振り切って官邸前の方向に渡って行った。横断歩道を渡った先にも、その先にも10メートル置きに数人の制服警官が配置され、通行人の誰何を行っている。私服の公安警察らしいのが、ポツポツと立っており、中には植え込みの向こう側に居るのは恐らくカメラを持っているのだろう。いったいここはどこの国なんだ。ことさら苦虫をかみつぶしたような顔で通り抜けた。
議員会館の前を通って官邸前に行くと、集会が開かれており、参加している人は数千人はいただろうか、まぎれもなくあらゆる種類の人達で、組織動員では無いことは明白である。思い思いに作った原発反対の小さめのプラカードを持っているが、原発止めてどうするのかの答えを持った人はどれだけいただろうか。
大きなスピーカーでまるで70年安保時代のアジ演説の調子でがなっている。ぼくはあれはデモのプロ的な感じを受けて生理的に嫌いで聞いて居られないので早めに帰ることにした。帰りに内閣府下の交差点にやってきた神奈川県ナンバーで、大きく原発反対の文字やイラストを車の回り全てに貼りつけた高齢の夫婦が乗った乗用車が、官邸方向に行こうとして止められおり、警官ともめていた。様子を覗おうとすると公安らしい男に威圧的に立ち去るように促された。いてもたっても居られない気持ちで集会に参加に来た老夫婦のその後に興味が有ったが、仕方なく立ち去る事になった。
この人達に抜本的な省エネをする事で、原発はおろか石炭火力も殆ど止められ、再生可能エネルギーに置き換えればゼロエミッション社会も夢ではない事を知らせてあげたいと切に思った。答えは「ファクター5」にある。
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26 Jul 2012 07:26:06 am |
高エネ社会からの脱却 |
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小さな省エネを集めるより抜本的な省エネ革命を
建築物(住宅、商業ビル、公共ビル、商業施設、工場など全て)には、必ず冷暖房設備(HVAC, Heating, Ventilating and Air-Conditioning)が有る。現在の建築物は殆ど断熱されていないので多大な電力を使って強制的に冷暖房を行って快適性を作り出している。
HVACが消費する電力は、アメリカでは30%、欧州では56%、中国では61%である。これを「ファクター5」が提唱する建築をパッシブハウス構造にすること、つまり建築物の断熱構造を外断熱にし、窓枠や窓ガラスを改良し、エアコンのデザインを変更することで、最大80%の省エネが達成できる。その改築に掛る費用はおよそ建築物の建設費の数%〜最大でも10%程度で、この改築費は大幅に節約される電力料金によって数年〜15年で回収される。
現在、政府、電力会社、マスメディアが盛んに勧める省エネはこれとは異なり、使わない電気器具のコンセントを抜く、エアコンの温度設定を28℃にする、冷蔵庫のドアを長時間開けないなど、消費者の心理に「省エネはこんなに面倒くさい大変なことなんだぞ」と植え付けているだけのように思える。
本当に、電力消費を抜本的に大幅に下げるつもりで有れば、政府は貸付金を予算化して建築物のグリーン化の推進を行えば良いのである。この貸付金は電力料金の下がった分で必ず回収可能である。
それでは何故それをやらないのか、実際に日本中の建築物のグリーンビル化ができると単純計算で総電力需要は30%下がる。これだけで原発50基分を上回る節約ができる。これを、政府は経済の後退につながると考えているふしが有る。確かにこれにより電力会社の規模は2/3になるので電力会社は反対するであろうが、ビルのグリーン化の為の新しい産業、雇用が生まれ税収も増える。これがグリーン経済への移行と言うことである。
そして、これは建築物での話であって、重工業、農業、交通の各分野でグリーン化を行えばエネルギー需要の全体が80%節約できる。そうすれば化石燃料はほとんど必要なくなる。
地球環境を次世代へとつないで行く持続可能社会へ転換して行く為には、これまでのエネルギー浪費型社会からの脱却が必要なのである。当然エネルギー産業には大幅な構造改革が求められる。
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25 Jul 2012 08:31:54 pm |
地産地消が最もエコか |
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子供の夏休みの課題にフードマイレージはいかが?
フードマイレージについては2012/3/6に書いたが、フードマイレージとは食べ物が運ばれてきた距離のことで、輸送の為に出されたCO2の量で測る。
食べ物ごとのフードマイレージについてはフードマイレージ・キャンペーンと言うサイトに詳しく、フードマイレージ・コンピュータなどもあって自分の食べたものがどの位、環境負荷をしているかを知ることができる。URLは次のとおり。
http://www.food-mileage.com/
日本人の年間牛肉消費量は12kgである。現在牛肉の自給率は43%、国産肉牛用の飼料の自給率はさらに低く25%である。
これをもとに比較をすると、アメリカ産牛肉のフードマイレージは12kgあたり160kgのCO2を出すことになる。そして、平均的な国産牛肉ではエサの自給率が低い為に200kgのCO2を排出していることになる。もし、国産牛を100%国産のエサで飼育すると、例えば、いわて山形村短角牛の場合14kgになり俄然環境負荷は少なくなる。
また、肉牛の飼育には大量の水も消費し、飼料の栽培にも大量の水が消費される。例えば日本人年間消費量12kgをアメリカ産牛肉で計算すると240トンもの水を消費した事になる。
夏休みに入った子供さんやお孫さん達と一緒に上記のサイトを開いてフードマイレージについて語って見てはどうだろうか。
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14 Jul 2012 06:02:21 am |
日本のシェールオイル |
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これ以上化石燃料を採掘させるな。
秋田県の鮎川油ガス田でシェールオイルの採掘がはじまると言う。マスコミ各社は国産エネルギーだと手放しの喜びようだ。
これ以上地下から炭素を掘り出して大気に放出する余裕は無いと言うのにかかわらず、である。シェールオイルは数千メートルの地底にあるシェール層からシェールを掘り出して大量の熱湯を使って脂分を分離して取り出す。シェール岩石1トンから150リットルのシェール油を取り出す事ができる。生産に多量のエネルギーを消費するので1バレルのシェールオイルを製造するのに60ドル近く掛る為に採算性が悪く、今までは見向きもされなかったが、原油価格が90ドルに近付いて高値安定傾向にあるところから俄かにエネルギー資本シェールオイル開発に向かっているが、化石燃料の中では最も低質のものである。カナダは、現在世界最大のシェールオイル産出国で生産の2/3はアメリカに輸出しており、資源大国の仲間入りができたと上機嫌で有る。アメリカもカナダ国境に近いノースダコダでシェールオイル採掘を始めている。
それに刺激されて、日本も秋田でシェールオイルを採掘することになったようだ。
アラビア原油の硫黄分は0.5%程度あるが、シェールオイルは9.5%である。過去にエストニアがシェールオイルで発電をしていた為に大量の硫黄酸化物を大気中に放出して国際問題となった事がある。
秋田のシェールオイルで日本の6%のエネルギーを賄えると言うが、新たな化石燃料を掘り出す事を考える前に、ファクター5で提唱する革命的な省エネで80%の省エネを達成するなら、原発はおろか大半の火力発電所も停止でき、国のエネルギー安全保障の面からも望ましい。経済発展とエネルギー消費量は比例しないのがグリーン経済である事を考えるべきだ。
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