ダンテの森    
02 Oct 2013   10:24:21 am
女性の地位向上
世界の女性の為に3000億円出しますと国連で言った安倍首相
国連の「UNウィメン」日本事務所は資金不足で閉鎖

ブログ管理人

 日本の首相の質は年々低下している事は周知の事実であるが、安倍首相ほど平気で嘘がつける首相はめずらしい。オリンピック誘致で福島第一の汚染水が0.3平方km以内に完全にブロックされております、などと東電さえ驚く大ウソを国際舞台で着いた事は、記憶にまだ新しい。

 先日の国連総会での演説で世界が安倍首相から聞きたかったのは、福島第一の問題で有る事はあきらかであるが、卑怯にもそれには一言も触れずに、全演説時間10分間の半分以上を女性の活躍に割いた。その内容は、他国の武力紛争下での女性人権の侵害を憤激して見せて、(1)女性の社会進出・能力開発(2)女性に対する保健医療分野の取り組み(3)危険にさらされる女性の権利・身体対策−の3本柱を立て、今後3年間で30億ドルを超す政府開発援助(ODA)を実施すると、語っている。

 ODAと言うのは、日本の製品を購入する場合に使える援助で、つまり女性の保健に必要な医療機械を日本の東芝、日立、三菱等から買いなさいそれならお金を出しますと言う援助である。とどまるところは、税金3000億円を日本の大企業に還元しますと言っているに過ぎない。彼には女性の地位向上など全く考えには無い。

 その証拠に、国連の女性組織「UNウィメンUN WOMEN)」の日本事務所は資金不足で10月31日を持って閉鎖する。この事務所は09年10月に大阪・堺市にアジア初の事務所として設立されている。国連の女性機関さえ維持できなくなるほど日本政府は無関心なくせに、よくも国連総会の首相演説で女性の活躍等とのたまえるものである。

同事務所の閉鎖を知らせるURL: http://japan.unwomen.org/
 ところで、10月1日の香港(CNN Money)によると、アジアの企業は欧米の企業に比べ、取締役会に占める女性の割合が極端に少ないという調査結果を、コンサルティング大手マッキンゼーが30日までに発表したと報道している。それによると、2011年の時点でアジアの企業の女性取締役の割合はわずか6%で、欧州の17%、米国の15%に比べて大きく後れを取っていた。国別にみると、韓国はわずか1%前後、日本は2%である。インドは5%、インドネシア6%、シンガポール7%だった。

 こう言う現状を知ってか知らずか、バカなスピーチライターが書いた原稿を棒読みするだけの安倍首相は、米国のトルーマンと並ぶ無能指導者としての地位を確実なものにした。
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29 Sep 2013   10:46:28 am
気候変動報道に注意
IPCCの報告を理由に原発再稼働への誘導しようとする意図が見え見え
ブログ管理人

 9月23日の小ブログで書いたように、今回のIPCC第五次評価報告書(AR5)の発表には全く別の心配があった。この10年間の気温上昇が0.05度と、前回AR4の予測0.2度よりも大幅に小さかったのを、環境懐疑派が攻撃してくる事を心配したのであるが、IPCCの周到な「ネワマシ」で防ぐことができた。世界的には、ブログ管理人の心配が杞憂に終わり良かった。

 しかし、日本ではこのIPCCの報告を受けて別の事態が進展している。日本のマスコミは一斉に地球温暖化の脅威を指摘する事を始めた。(昨日の小ブログ参照) これ以上CO2を出してはいけない、だから原発再稼働しかない、との世論を誘導するつもりなのである。

 原子力村の力は衰えていない。政官産学そしてマスコミに強いネットワークを持つ彼らは、既得権益を手放す気など毛頭ない。村の存続の為には、どんな汚い手も使う。この村の利益のおこぼれにあずかっている一般人も数多く居り、世論形成の一翼を担っている。地方では電力会社は、今でもまるで殿様である。子供が電力会社に就職しただけで、親の鼻は高くなると言う風潮がまだ残っている。地方では一般人も「○電さん」と尊敬を込めて呼んでいる。

 高度経済成長時代に安定した電力を供給して産業の振興に貢献した電力産業は、その使命を果たし終えた。経済安定期を経て、労働人口減少で経済規模収縮期に入った日本では電力産業の成長など必要のあろうはずがない。一日も早く発電、送電、配電を分割し、自由化して低コスト体質にすべきで、九電力体制は潰すべきである。そうすることで電力村は、過去の遺物として葬る事ができる。

 進まぬ再生可能エネルギー開発も原発再稼働勢力を勢いづけている。ブログ管理人の耳にも再生可能エネルギーが進まない理由がいろいろ入ってきている。大規模ソーラー発電事業をするには、一定のまとまった土地が必要になるが、土地の登記上の法律問題や、地権者間の利害の調整が付かずにプロジェクトが進まない。バイオディーゼル燃料を畜産廃棄物から作るプロジェクトは、事業者が農水省からの補助金欲しさに農水省の予算に合わせ小規模になり事業として採算が合わない。都市廃棄物からメタンガスを発生させて発電する事業も各地で計画されているが、実験や実証実験の規模にとどまっている。など、本気でやる気が無いとしか思えない。その結果が、再生可能エネルギーは欧州では20%は普通であるが、日本では未だに1%台である。

 日本ではエネルギー関係の全てのベクトルは原発再稼働へと向いている。4つのプレートが押し合う世界でも珍しい地震の多発地帯に、原発を作る事がそもそも悪夢である。国民はマスコミに騙されてはならない。
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28 Sep 2013   04:49:30 pm
各紙が一斉に報道
IPCCの第五次評価報告書を機にCO2削減を理由に原発再稼動へ誘導か
ブログ管理人

 俄かに日本のメディアが地球温暖化を騒ぎはじめた。9月27日にストックホルムでIPCC(気候変動に関する政府間パネル)が第五次評価報告書(AR5)を発表したことを、各メディアが一斉に報じている。

 今日の朝刊各誌の見出しである。
  朝日は一面に温暖化の原因は人「極めて高い」指摘 IPCC5次報告書。
  毎日は一面トップ5段で、気温4.8度 海面82センチ上昇 人間が要因「95%以上」そして二面に解説記事。
  読売は一面には無いが、13面で特集記事を組んで、温暖化で異常気象 IPCC報告書 干ばつや洪水既に日常的とある。
  日経は温暖化「極端な気象」頻発 国連報告 国際社会に対応促す。

と各紙一斉に報じているが、どの紙面にも安倍内閣が2014年1月からスタートした京都議定書第二次約束期間から離脱していることや、2009年に鳩山首相が国連総会で2020年までに25%のCO2削減目標を宣言して大喝采受けて国際約束をしたものを、やはり安倍首相は反故にしており、日本は今は削減目標すら持たない状態である事は報道していない。

 もうひとつ気になるのは、メディアが一斉に気候変動を取り上げ始めたことである。小ブログは何度も日本のメディアが歴史的な異常気象と報道しても、それと地球温暖化を結びつけるような報道もコメントもしないと指摘していたが、今回急に一斉にはじまったことに疑いを持つ。

 恐らく、IPCCのAR5をきっかけに地球温暖化対策を取り上げ、何とか原発の再稼動の世論を盛り上げようと言う意図が有るのでは無いだろうか。安倍政権にべったりのメディアなら考えそうなことである。お互い眉につばをつけて見守って行きたい。

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27 Sep 2013   10:21:36 am
IPCC気候変動報告書
地球温暖化の原因は人類の活動に起因するとする確率は95%
ブログ管理人

 診断の結果、病状は今後どれくらい悪化するかは予断を許さない。原因は生活習慣に有る事は明確である。しかし、患者はその生活習慣を変えようとはしない。

 豊かになった工業先進国は化石燃料を燃やし続け地球環境を傷めることを止めようとしない。地球温暖化は深刻さを増し、気候の狂暴化による、干ばつ、台風、竜巻、大雨、洪水などによる損害は年ごとに巨額になり、将来の大きな負の遺産となっている。

 2009年のローランド・エメリッヒ監督の終末映画「2012」のような、地球規模の急激な破壊はまだ起きていない。環境学者達は、この映画のような事にはならないだろうとしている。しかし、学者の中には地球環境負荷がある一定のレベル「ティッピング・ポイント」を超えた時に、何かが引き金となって、ドミノ倒しのように災害の連鎖が起こり、それが世界に広まって地球規模の同時大災害が発生する可能性は有るとする人たちもいる。

 今回IPCCが7年ぶりに国連に提出した第五次評価報告書(AR5)は、世界3000人以上の環境・気象学者の論文を精査し、数百人の科学者がまとめ上げたもので、この地球温暖化は95%の確率で人類が引き起こしたものであるとした。これは科学的知見であり、これを政治的に操作する事は許されないとしている。

 5%の不確定要素が有るということは、医学の世界においては、ある薬の効果には5%の不確定要素が残っていると言う場合、治療効果有り判断され、治療薬として認めらる判断基準である。

 病状が悪化することでどのような症状がでるかは予想する事はできないが、重篤な状態で病気は間違いなく進行している。治療法は大量に燃やしている化石燃料を大幅に減量することである。高脂血症の患者に、低カロリー食にする様に処法をしているのだが、太った患者は一向に食生活を変えない。これが今の地球の状態である。

 今回のIPCC、AR5の報告は、これまで環境懐疑派に与えていた議論の余地を無くし、懐疑派の議論を封ずるもので、その意義は大きい。
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21 Sep 2013   03:34:34 pm
規模のメリット
規模のメリットによる採算性を無視して小規模施設を数多く作る日本
ブログ管理人

 ブログ管理人の知人からメールを貰った。知人は神戸でオーストリアのBDIと言うバイオディーゼル・発電プラントメーカーの日本代理店をやっている。メールによると農水省が推進している「バイオマスタウン計画」の無策さを嘆いている。

 農水省はメタン発酵発電事業を全国で募集しその中で8都市が審査に合格した。合格したプロジェクトには50%の農水省からの補助金がでる。しかし、これらのいずれのプロジェクトも規模が小さすぎる。例えば愛知県大府市のメタン発酵発電は530kWである。世界中でメタン発酵発電の経験が豊富なオーストリアのBDI社のプラントは最低でも1500kWで、通常は3000kWの規模である。

 メタン発酵発電は、都市排水のヘドロや畜産や食品残渣からメタン発酵させて発電を行うものであるが、このようなプラントでは本来採算性が最も重要であり、おのずと最小規模は決まって来る。プラントは小さくなると非効率的になるからである。最近始まった日本と違い、欧州のプラントメーカーは豊かな経験から最適な規模を割り出している。

 一方、日本の事業者は補助金が目当てであるので、役所の顔色を見て予算を推し量った上でお眼鏡に叶うプロジェクトを申請する。将来、その事業が単体で採算ベースに乗るかどうかはそんなに重要ではない。赤字になれば投げ出すだけのことである。こうして過去にどの位の事業が作られ放棄されているかはご存知の通りである。

 ゴミ焼却炉の規模も欧米と較べると極端に小さい。そのかわり数は多い。全国に1893の焼却施設がある。他の先進国と比べるとアメリカ168、ドイツ51、フランス100、イタリア51、イギリス7などとその差は歴然である。欧米では大規模にして燃やしたゴミの熱で発電をするのが普通である。日本では10%しか電力にされていない。これを見ても建設する事が目的であるのが良く分かる。

 京都議定書の第二約束期間を離脱し、現在2020年までのCO2排出量削減目標も掲げていない日本では、農水省には特に目標達成圧力が無いためプラントの持続可能性にはそんなに興味が無い。今はそれよりアベノミクスとやらの掛け声で建設する事が大切である。薄く広くできるだけたくさん建設費を掛ける事が目的なのである。本気で再生可能エネルギーを増やして環境負荷を緩和しよう等と言うことは考えていないとしか思えない。

 日本中のバイオマスプラントのプロジェクトを見ると全て、小規模で、建設目的も実証実験が主である。バイオマスプラントは世界では既に実証済みで、なぜ今更日本では実証実験をする必要があるのか、海外から完成度の高いプラントを輸入すれば済む事である。なんでもかんでも自前で作るのが日本株式会社流と言うのは、効率が悪く環境負荷が高い。

 安倍政権が言うJapan is backと言うのは、1986年からのバブル経済をもう一度起こさせようと言うものである。取敢えず建設ラッシュを起こそうとしている。その為の火付け役にオリンピックやリニア新幹線を打ちあげて、日本全国に建設ブームを起こせば一時的には景気回復したと国民を欺く事ができる。その間に膨大な債務が増えようとそれは知った事では無い。アベノミクスには初めから持続可能性など存在しない。


オーストリアBDI社のURL:http://www.bdi-bioenergy.com/en-index.html
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